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 ベネッセホールディングスは11日、原田泳幸(えいこう)会長兼社長(67)が退任すると発表した。2014年6月の就任直後に2895万件の個人情報流出が発覚。信頼回復と体制の立て直しを図ったが、主力の通信教育講座の会員数が戻らずに業績は低迷。責任をとる形で経営を退くことを決めた。後任の社長には福原賢一副社長(65)が就く。

 ベネッセの16年3月期決算は純損失が82億円となり、2年連続の赤字。4月末の「進研ゼミ」の会員数は243万人で、前年同月より28万人少なかった。17年3月期の純損益は「ゼロ」の見通しを示した。会員数を回復させるめどが立っていないという。原田氏は退任する理由として「業績に対するトップの責任をとる」と説明した。

 原田氏は、米アップルコンピュータ日本法人や日本マクドナルドの社長を務め、デジタル対応と海外戦略を担える経営者として創業家の福武総一郎氏に招かれた。会員にタブレット端末を貸し出してネットでコンテンツをやりとりしたり、提携した地方塾に学習教材を提供したりする新サービスを手がけた。一方で、個人情報流出が発覚した後の顧客対応や再発防止の体制づくりに時間がかかり、新サービスの成果を出すに至らなかった。

 福原氏は11日の会見で「私の使命は業績回復に尽きる」と述べ、進研ゼミの会員数を取り戻すことに注力する考えを示した。教育事業のアジア各国への展開や介護事業の育成などグループの収益構造改革も急ぐ方針だ。(栗林史子、和気真也)

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