[PR]

 ロシア陸上界の組織的ドーピングに絡み、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は12日、ロシアの検査機関「モスクワ反ドーピングセンター」のグリゴリー・ロドチェンコフ元所長のインタビューを掲載した。ロドチェンコフ元所長はソチ五輪で尿検体のすり替えを行い、メダリスト15人を含む数十人のロシア人選手がドーピングを行っていたと証言した。

 昨年11月にロシア陸上界のドーピングを明らかにした世界反ドーピング機関(WADA)独立委員会の報告書で、ロドチェンコフ元所長は中心人物とされていた。報告書が公表された直後に所長を解任され、身の危険を感じたため、米国ロサンゼルスに逃げたという。

 同紙のインタビューで、ロドチェンコフ元所長はロシア政府の指令で、禁止薬物ステロイド3種類を配合した薬を開発し、選手に提供。厳しい練習後の回復が早くなる効果があり、吸収を早めるためにウイスキーなどのアルコールに混ぜて提供していた。ソチ五輪の期間中には、ロシアのスポーツ省から指示されてロシア人選手の尿のすり替えを実施。すり替え作業にはロシアの情報機関もかかわっていたと証言した。具体的な選手についても、ボブスレー4人乗りと2人乗りで金メダルを取ったアレクサンドル・ズブコフら3選手を挙げた。

 ロシア側は証言を否定しており、同紙もこの証言を個別に真実であると証明できていないとしている。(ロンドン=河野正樹