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 アボカドの輸入量はこの10年間で倍増し、今や青果売り場の定番です。ただ、包丁を入れたら硬くて青臭かったり、軟らか過ぎたりと、苦い経験もありがち。ですが、実は調理法の幅は広く、一工夫することでおいしく食べられます。

 中南米原産のアボカドはクスノキ科に属し、10メートル以上の大木に実を付ける。2015年の輸入量は約5万7600トン、9割以上がメキシコ産だ。国内での生産量はわずかで、高級品として流通する。

 栄養面について、「アボカドの脂肪分は、オリーブ油とほぼ同じです」と日本熱帯農業学会の井上弘明・前会長。実の約20%が脂肪で、大半を不飽和脂肪酸のオレイン酸とリノール酸が占める。100グラム中のビタミン含量を分析した結果、カボチャと比べてB1は約1・5倍、B2は約3倍、Eは約2倍だった。

 海外では病院食としてアボカドのスープが出ることも。「1日に半個から1個までを目安に食べるのが健康的でしょう」と井上さんはアドバイスする。

 熱帯から運ばれるアボカドはバナナと同様、未熟な状態で収穫される。店頭での熟成度はまちまちで、自宅で追熟が必要になる。井上さんによると、熟成が進むのは室温の20~25度。冷蔵庫では熟成が鈍り、4度未満だと止まってしまう。

 アボカド料理研究家の緑川鮎香(あゆか)さんは「おいしさを見分けるポイントは、ヘタと皮の色です」と話す。店頭でヘタが浮いているもの、シワが多いものは避ける。果皮が緑色で硬いものは、室温なら2、3日、冷蔵庫では1週間程度熟成させる。果皮が黒みがかると食べごろだ。熟成が進みすぎると、つやがなくなる。

 未熟なアボカドを切ってしまった場合、緑川さんが勧めるのは加熱調理。「ジャガイモのように使えますよ」。炒め物やシチューといった料理に食材として加えればボリュームが増す。みそやニンニク、チーズと合わせれば青臭さは消える。逆に熟しすぎた物はつぶして利用。アボカド1個を大さじ2の酢や塩コショウと混ぜれば、マヨネーズ風のペーストに。卵を使わないので、アレルギー対応食にも使える。

<アピタル:元気のひけつ・運動>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/hiketsu/野中良祐