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 東亜建設工業(東京都)が羽田空港滑走路の液状化防止工事で施工データを改ざんした問題で、同社は13日、福岡空港や松山空港の滑走路や誘導路でもデータ改ざんがあったと発表した。国土交通省は同様の工事について20日までに調査するよう同社に指示した。

 不正があったのは、大地震の際の液状化を防ぐため地中に薬液を注入し、直径約2メートルの球状の塊をつくる工事。「バルーングラウト工法」という独自の工法が採用された。

 福岡空港の滑走路では、2014年の工事で設計で予定した薬液の43%の量しか注入せず、15年の工事でも38%だった。注入の際に路面に隆起やひび割れが生じたためだという。

 松山空港の誘導路の14年の工事では予定した薬液の52%しか注入しなかった。近くの道路や路面から薬液の流出があり、計画通りの量を入れられなかった。

 羽田空港では、同社が6日に公表した15~16年の工事の施工不良に加え、13年に誘導路で行った工事でも45%の薬液しか注入しない施工不良が新たに分かった。

 工事の実施状況は国に報告が求められているが、いずれも設計通りに施工したと虚偽の報告をしていたという。同社によると、全ての工事に本社の開発グループの管理職2人が関わった。松尾正臣社長は「失敗は許されないというプレッシャーが社員に掛かっていたと思う」と述べた。

 国交省によると、滑走路や誘導路は通常の使用に支障はないが、大地震の際には液状化が起きる恐れがある。同社によると、同じ工法は同社が請け負った公共工事19件、民間工事26件で採用されているという。(峯俊一平)