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 北アルプスで山岳遭難が多発している。この時期は春山に分類されるが、3千メートル級の穂高連峰などの高山は、悪天になると冬山並みの厳しい条件となる。

 長野地方気象台によると、連休入りした4月29日から今月2日にかけては冬型の気圧配置になった。穂高連峰の稜線(りょうせん)では、新たに約20~30センチの積雪があったとみられる。

 一気に冷え込んだため、硬い雪の斜面に新雪が積もり不安定な状況だった。日本山岳協会の尾形好雄副会長は「連休の北アルプスは雪面が硬く、アイゼン(登山靴に着ける滑り止めの金具)を履いていても慎重に行動しないと、滑落の恐れがある」と話す。

 また、奥穂高岳周辺で2晩ビバークして2日に無事、救助された二つのパーティーは稜線(りょうせん)で孤立していた。一般に風速1メートルで体感温度が1度下がるとされ、3千メートル級の稜線で強風に見舞われると低体温症の危険が増す。連休中の北アルプスは春山と冬山が同居していると言われる。連休後半も悪天の予報が出ている。万全の装備での登山は言うまでもないが、熟練の登山者も危険を感じたら早い段階で下山すべきだ。

<アピタル:近藤幸夫の山へ行こう・山のNEWS>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/climb/(山岳担当・近藤幸夫)