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 「ラーメンの鬼」と呼ばれた佐野実さん(故人)がラーメン専門店「支那そばや」を神奈川県藤沢市内に開業して今夏で30年になることから、横浜市港北区の新横浜ラーメン博物館で記念の企画が開かれている。佐野さんが作ったラーメン30種の中から、ファン投票で上位となった3品を順次提供する。現在は提供されていない「幻のラーメン」ばかりだ。

 佐野さんは同市戸塚区生まれ。高校卒業後、レストランで働きながら好きなラーメンを食べ歩き、1986年8月に藤沢市内に「支那そばや」を開いた。以来、「よりおいしいラーメンを」と食材にこだわり、各地の生産者にも会いにいって、豚、鶏、海産物、しょうゆ、塩、小麦粉など、満足できる食材を確保するネットワークを築いた。テレビ出演などでも人気があったが、2014年4月に63歳で亡くなった。

 イベント期間中、31日まではファン投票3位の「石臼挽(び)き麺」を提供。石臼で挽いた小麦の麺で、かみしめると香りとおいしさが広がるという。

 6月11日から同30日までは2位の「八戸麺道大陸」。麺は岩手県産小麦を使い、青森南部の郷土料理「ひっつみ」をイメージしたもちもちの食感がある。スープには青森県産の地鶏「シャモロック」を使う。7月11~同31日は1位の「絹腰和伊麺」。イタリアのパスタ用小麦粉と、国産強力粉をブレンドして作った麺には独特の食感がある。

 佐野さんの妻しおりさんは企画について、「30周年になり、お客様への感謝の気持ちでいっぱいです」。ラーメンを作る弟子の宮本智さん(49)は「指導を受けたご恩返しの気持ちで作っています」と話している。

 博物館はJR横浜線新横浜駅から徒歩約5分。現在、9店のラーメン店が出店している。入場料は中学生以上310円、小学生、60歳以上が100円。問い合わせは博物館(045・471・0503)。(高木和男)