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 「こどもと震災復興 国際シンポジウム」(相馬地方市町村会主催)の2日目が8日、相馬市民会館であった。東京電力福島第一原発事故に伴う当時18歳以下の県民の甲状腺検査について海外の専門家から「すぐ手術をするより注意深く見守る方がいいかもしれない」と意見が出された。

 小児甲状腺がんに詳しい英インペリアル・カレッジのジェリー・トーマス教授は、小児甲状腺がんは死亡率が1%前後と低いとし「がんが強く疑われてもすぐに手術をせず、注意深く見守る方がいいかもしれない。それで生存率が悪くなるという証拠はない」と指摘した。

 甲状腺がんは、最終的には手術でがん組織をとらないと確定診断が出ない。そのため、県の甲状腺検査でがんが疑われた県民の多くが確定診断のための手術を受けるが、疫学の専門家からは「成人になって症状が出てから治療しても遅くない場合もある。過剰診断では」との指摘もある。

 また、南相馬市立総合病院の研究員、クレア・レポードさんは、2008年から15年に同病院で生まれた多胎を除く新生児1101人を分析。原発事故後も、早産児や低出生体重児の発生率に変化は無かったと報告した。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(大岩ゆり)