[PR]

 東京電力福島第一原発事故後の県民健康調査で小児甲状腺がんが多数見つかっている問題で、がんと診断された子どもたちの保護者でつくる「311甲状腺がん家族の会」は12日、「過剰診断」によるがんの「多数診断」の可能性が指摘されていることを受け、「不必要な手術をしたのなら許されない」と、福島県側に実態解明を求める要請書を出したことを明らかにした。

 要請書は家族会の代表世話人である河合弘之弁護士名で、県民健康調査検討委員会座長の星北斗医師あてに出した。

 同検討委は先月、県民健康調査では「甲状腺がんの罹患(りかん)統計などから推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多い甲状腺がんが発見されている」とした上で「将来的に臨床診断されたり、死に結びついたりすることがないがんを多数診断している可能性が指摘されている」とする「中間とりまとめ」を公表した。

 将来的に死に結びつかないような、こうしたがんを網羅的一斉診断で見つけてしまうことを、疫学専門家らは「過剰診断」と呼ぶ。

 これに対して家族会は、手術で甲状腺を摘出され、不安を抱える患者家族の証言などをもとに「手術を受けた子どもの7割以上にリンパ節転移があり、7割は1センチ以上の腫瘍(しゅよう)。肺転移している例もある」と指摘。要請書で「いったい何割、何例が不必要な手術だったのか。過剰治療や医療過誤が起きているのか、第三者検証機関で実態を解明すべきだ」と求めた。

     ◇

 県の県民健康調査課は「要請内容を精査し、対応を検討したい」としている。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/