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オバマ大統領書面インタビュー全文:1

 主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)と広島訪問のために来日したオバマ米大統領は26日、朝日新聞の書面インタビューに回答を寄せた。質問と回答(全文)は次の通り。世界経済や対テロ、難民問題などについても質問したが、回答はなかった。

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 【質問】主要7カ国(G7)首脳会議で日本に行く際に広島を訪問すると、ホワイトハウスが発表しました。広島訪問を決めた理由を聞かせてください。演説では、どのようなメッセージを込めるつもりですか。日米双方で、原爆投下について米国は謝罪をするべきなのか、戦争を終結させるために原爆投下は正しい判断だったのか、について議論があります。このような論争についてどのように考えますか。

 大統領は2009年のプラハ演説で「核兵器のない世界」を提唱しました。しかし、ロシアとの交渉は進んでおらず、北朝鮮は今、核兵器を持ち、核拡散の問題は深刻な脅威のままです。「核兵器のない世界」の理想を実現するためには何が必要なのでしょうか。

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 私は、広島平和記念公園を訪れることを楽しみにしている。安倍晋三首相とともに訪問する機会を得たことに感謝している。私が広島を訪問するのは何にもまして、第2次世界大戦で失われた何千万もの命に思いをはせ、敬意を表するためである。広島が思い起こさせるのは、戦争は、理由や関与した国を問わず、とりわけ罪なき市民に対して途方もない苦しみと喪失をもたらすものということだ。私は、広島と長崎への原爆投下の決定について再び議論はしない。だが私は、安倍首相と私がともに広島を訪問することが、かつての敵国同士でさえ、最も強力な同盟国になれるという和解の可能性を世界に示すということを指摘したい。

 私は長い演説をするつもりはないが、核兵器なき世界の平和と安全を追求するという、プラハで示したビジョンを思い起こすことになるだろう。私が生きているうちにこのビジョンを達成することはできないかもしれないと私は常々言ってきたが、私たちは重要な進歩を遂げた。米国とロシアの核保有量は、この60年間で最も低いレベルに到達する予定だ。私は、米国の安全保障戦略における核兵器の数と役割を削減した。歴史的な合意によって、私たちはイランへの核兵器拡散を防止した。核保安サミットを通して、日本や他の多くの国々の手厚い協力を得ながら、核兵器テロを防ぐための重要な対策を講じた。

 無論、今後なすべき多くの仕事が残っており、最も困難な課題の一つは北朝鮮だ。北朝鮮の核と弾道ミサイルの計画はこの地域、米国、そして世界に対する脅威だ。だからこそ、私たちは史上最も厳しい制裁を北朝鮮に科すために国際社会と協力してきた。だからこそ、安倍首相と韓国の朴槿恵(パククネ)大統領とともに日米韓3カ国の協力を増強し、抑止力と防衛力を強化し続けるために協力してきた。私たちの国々は団結している。私たちは決して核武装した北朝鮮を容認しない。私たちは朝鮮半島の非核化を追求し続ける。そして私たちは北朝鮮政府に対し、信頼できる交渉が北朝鮮の非核化と北朝鮮市民のさらなる繁栄、好機につながるという道を示し続けていく。

 核保有国がすべきこともたくさんある。私は、米国には、核なき世界の平和と安全に向けて指導力を発揮し続ける特別な責任があると繰り返し述べてきた。