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 26日に開幕した主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)は、企業にとって自社の商品をアピールする好機だ。関西拠点の企業も、サミット開催に乗じて今後の商機拡大に期待を寄せる。

 国内外のメディアが取材の拠点とする三重県伊勢市の国際メディアセンター。24日から28日まで、日本企業の製品など約80点を展示しており、関西企業の商品も並ぶ。

 シャープは26日から販売を始めたばかりの携帯型ロボット電話「ロボホン」(本体価格は税込み21万3840円)を展示した。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下で経営再建をめざす同社が「再生の出発点」と位置づける商品で、メディア関係者らにデモンストレーションをしてみせた。

 ほかにもパナソニックの照明つきの蓄電システムや、関西ペイントの蚊よけ塗料などが展示されている。ただ、会議初日の26日は、展示スペースの人影はまばらだった。

 土産物でPRするのは江崎グリコだ。日本政府が各国関係者に配る土産物に、チョコレート菓子「ポッキー」が採用された。メディアセンターにも、「夕張メロン」「信州巨峰」「宇治抹茶」という地域限定のご当地ポッキーが試食できるコーナーを設けた。

 近鉄グループホールディングス(HD)は、グループ企業で主会場に選ばれた志摩観光ホテル(三重県志摩市)の売り込みを図る。

 サミットに備えて66億円を投じて全面改装した。和室をやめて全室を洋室に切り替えたほか、スイートルームを増やし、国際会議や展示会の誘致をめざす。

 近鉄は4月、台湾に支社を立ち上げ、国際会議誘致に向けた情報収集を進める。「国や自治体とも連携して、まずはアジアの国際会議の誘致を目指したい」(幹部)と意気込む。

 一方で、同じ近鉄グループの近鉄百貨店あべのハルカス本店は26~27日、テロを警戒して一般向けの営業を取りやめた。1日約9万人の客が訪れ、昨年度の1日平均売り上げは約2億8千万円。売り上げ減を抑えようと、この2日間、グループ社員や家族対象のセールを実施する。1日あたり3万~4万人を見込む。

 オバマ米大統領が27日に訪問する広島の観光業界もサミット後に目を向ける。

 広島市観光ホテル旅館組合の担当者は「週明けからは、一般の観光が増えてくるだろう」と予想する。被爆70年の節目だった昨年、広島県内に宿泊した外国人は73万9千人と、2年前の36万5千人から倍増したが、今年は昨年を上回ることを期待する。県観光連盟は「平和をみつめなおす聖地として、多くの人に足を運んでもらうきっかけにして欲しい」と話す。(岩沢志気、神沢和敬)