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◆チェルノブイリ特別編:2

 チェルノブイリ原発事故から30年経っても、事故による健康影響については分からないことが多い。放射線被曝(ひばく)以外にも、事故によるストレスなどのリスクがある。一方、避難者らへの支援策が、地域の健康管理に役立った面もあった。

 「1987年から体調は悪くなっているよ。最近は眠れないんだ」。ニコライ・ゾスモフスキーさん(64)は、ベラルーシ南部ゴメリ州にある国立放射線医学人間環境研究センターの一室のベッドでそう語った。事故当時軍隊に所属していたというゾスモフスキーさんは事故後、高線量下で4日間、収束作業にあたった。「頭痛もあるし、心臓も悪いし、高血圧にも悩まされているよ」

 作業員や避難者、汚染地域住民の間で、甲状腺がん以外の固形がんや心臓病、免疫系の疾患、胎児の奇形など様々な異常が起きているという報告が、ウクライナやベラルーシの政府、民間の医師、科学者らから出ている。

 特に高い線量を浴びた作業員については、白内障のリスクが高まっている可能性が判明。最近の研究では、白血病の発生も多いことが分かった。

 一方、ウクライナ国立放射線医学研究センターのアナトリー・チュマック教授(69)は「被曝(ひばく)の心配をするより、たばこなどの悪い習慣をやめて、幸せになった方がいい」と笑い飛ばす。86年に医師として事故現場付近で収束作業員らの健康管理に関わったが、ウクライナ人男性の平均寿命を5歳近く上回っても、現役の教授でかくしゃくとしている。

 被曝よりもストレスが問題――。世界保健機関(WHO)や、国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)などの国際機関の報告書では、こうした見方が支配的だ。被曝そのものによる健康影響には抑制的な評価で、「統計的に有意な増加は確認されていない」などとしている。

 国際的には、事故直後に汚染さ…

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