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 トラと一緒に写真を撮ることができる仏教寺院として人気のタイ中部の「タイガー・テンプル」で1日、生まれたばかりのトラ40頭の死体が敷地内の冷蔵施設から見つかった。タイ天然資源・環境省の国立公園局が明らかにした。

 トラは皮や骨に薬効があるとされ、違法取引が問題になっている。タイはかねて野生動植物の密輸業者の暗躍が指摘されている。

 寺院はカンチャナブリ県の森にあり、約140頭のトラを飼育している。野生動物保護の国際NGOなどが虐待や違法取引の疑惑を指摘したため、政府が寺院にトラの引き渡しを求めてきた。寺院側は拒んできたが、裁判所が移送許可を出し、5月30日に近隣の野生動物保護区への移送が始まったところだった。

 寺院は1990年代に設立された。密猟で孤児になったトラを保護したのが飼育の始まりとされる。観光客は人間に慣れたトラを触ったり、一緒に写真を撮ったりすることができ、有名になった。カンチャナブリ県には泰緬鉄道の鉄橋があり、日本人観光客も多い。(バンコク=大野良祐)