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 米ホワイトハウスのローズ大統領副補佐官は5月31日、自身のブログに、オバマ大統領の「広島演説」の手書き原稿を公開した。来日前にベトナムを訪問したオバマ氏は「(ベトナムと日本の)旅の間に何度も演説に手を入れた」と明らかにした。

 ホワイトハウス当局者によると、オバマ氏は広島市の平和記念公園で演説した先月27日夕の数時間前まで修正を重ね、スピーチライターでもあるローズ氏と演説を仕上げた。

 写真で公開されたのは、「71年前、明るく、雲一つない晴れ渡った朝」で始まる演説の冒頭5行。「人類が自らを破滅させる能力」の部分に横線を引っ張り、「手段を手に入れた」と直すなど、言葉遣いにこだわっている様子もうかがえる。

 ローズ氏によると、歴史から何を学ぶべきかを考えるにつれ、内容がより幅広くなったという。当初は数分程度の「所感」とする予定だったが、推敲(すいこう)を重ねるにつれて、17分の演説になったとみられる。

 また、謝罪はしなかったとする一方、「原爆に破壊された街を初めて訪れた米国大統領」として核兵器のない世界を追求する必要性について語ったと強調した。

 ローズ氏は、今回の日本とベトナム歴訪を「歴史を振り返る旅」と総括。「いずれの場所でも圧倒されるような温かい歓迎に包まれた」と振り返り、「日本とベトナムとは20世紀に最も残忍な戦争を経験したが、ベトナムの若者や広島で対面した被爆者のなかに、共通の人間性を見いだすことは全く難しくなかった」と記した。(ワシントン=奥寺淳)