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 東京電力福島第一原発の汚染水対策として1~4号機を「氷の壁」で囲う凍土壁について、東電は2日、凍結開始から2カ月たっても一部が凍っていないとして、追加工事をする方針を原子力規制委員会に伝えた。氷の壁に穴が開いたようになっている部分の近くにセメントを注入し、地下水の流れを遅くして凍結を促すという。

 凍土壁は、1~4号機の周りに1568本の凍結管を埋めて零下30度の液体を循環させ、土壌を凍らせてつくる氷の壁。建屋に地下水が流れ込んで汚染水が増えるのを抑える狙いで、東電は3月末、建屋の海側から段階的に凍結を始めた。

 土壌の温度は5月31日時点で、約5800カ所ある海側の計測点の96・7%で0度以下になったものの、1号機の北側や4号機の南側などで7・5度以上と高いままで、一部で凍っていない。粗い石が多い部分に地下水が集中し、流れが速くなっているとみられ、東電は、今後も凍る可能性が低いと判断した。

 東電は2日、穴が開いたようになっている部分の上流側にセメントを注入する追加工事を規制委に説明した。一部で試験的に注入したところ、土壌の温度が下がったことが確認されたという。(富田洸平)