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 自動車の燃費不正問題で、国土交通省は3日、道路運送車両法に基づき、スズキ本社への立ち入り検査を始めた。これまでにスズキから提出された社内調査の報告書の内容について、裏付け調査を進める。燃費をめぐる一連の問題で、スズキの関係先への立ち入り検査は初めて。

 午前10時すぎ、浜松市南区のスズキ本社に国交省自動車局の職員ら4人が入った。建物の入り口には多くの報道陣が集まり、居合わせたスズキ社員や取引先の関係者らが不安げに様子を見守った。

 若手男性社員は「法令順守を心掛けるよう求める話が職場であった。具体的に自分の仕事の流れや中身が変わったわけではないが、職場には緊張感がある」と話した。

 スズキ首脳は国交省が立ち入りを発表した2日夜、朝日新聞の取材に対し「うちが起こした不正に対しての調査。真摯(しんし)に応対したい」と答えた。同社によると、5月31日に国交省へ提出した報告書の内容は、職場ごとの集会などで社員に周知しているという。

 スズキは報告書で、燃費測定の元データを違法な方法で測っていたと認めたが、データの中身を不正操作する意図はなかったと主張。法定通りに測定し直した燃費の値は、いずれもカタログ値より良かったとしている。

 国交省は立ち入り検査で、この報告書に虚偽がないか確かめるための聞き取り調査や、資料の精査を行うことにしている。