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 米政府高官はロイター通信に対し、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)にある核施設でプルトニウム生産を再開したと語った。同通信が7日伝えた。停止していた原子炉の再稼働は確認されていたが、核兵器の原料になるプルトニウムの生産再開が事実なら北朝鮮が核開発をさらに進める意思を改めて示した形だ。

 これに先立つ6日、国際原子力機関(IAEA)は、北朝鮮が使用済み核燃料を再処理する施設を再稼働させた兆候があるとの見方を示していた。米高官は同通信に、「こうした兆候があるとの見方に同意する」と語った。再処理により兵器用のプルトニウムが抽出できる。

 寧辺には、使用済み核燃料再処理施設のほか、5千キロワット級の黒鉛減速型原子炉などがある。北朝鮮はもう一つの核兵器の原料になる高濃縮ウランの製造とともに、この再処理施設で使用済み核燃料棒を再処理し、兵器用プルトニウムを抽出してきた。これまでの核実験でも、ここで抽出されたプルトニウムも原料として使われたとされる。

 北朝鮮は2013年、6者協議の合意に基づいて稼働を停止していた寧辺の原子炉の再稼働を表明。昨年9月には寧辺の全核施設が正常に稼働し始めたと主張した。米国のクラッパー国家情報長官は今年2月の米上院軍事委で、寧辺の原子炉がすでに再稼働し、「数週間から数カ月でプルトニウムを抽出する可能性がある」と証言していた。

 米国務省当局者は7日夜、朝日新聞記者の取材に対し、クラッパー氏の懸念に触れつつ、「北朝鮮に対し、地域の緊張をさらに高める言動をやめるよう求める」と述べた。(ワシントン=奥寺淳)