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 東京電力福島第一原発事故後の県民健康調査で見つかっている小児甲状腺がんで、手術を受けた患者の保護者らが「不必要だった手術の有無や割合を解明してほしい」などと求めた県への要請書について、同調査検討委員会の星北斗座長は「個別の要望には逐一答えず、要望が出されたことを前提に今後議論を進める」との方針を示した。

 要請書は、「311甲状腺がん家族の会」から4月に検討委と星座長に出された。がんの「多数診断」について検討委が「死に結びつかない、予後のいいがんを一斉診断で見つけてしまった可能性」を指摘したことに対し、「過剰治療や医療過誤がどれぐらいあったのか、実態を解明すべきだ」などと求めていた。

 星座長は6日の会見で、要請書を各委員に回覧して対応を協議したと説明。「委員会として対応が必要なもの、逸脱しているものもあり、整理しないと個別に答えられない」とした。

 家族会代表世話人の河合弘之弁護士は8日、「事故後数年を経て5歳以下にも甲状腺がんが見つかるなどチェルノブイリ事故の状況と似てきている。手遅れにならないよう対策を取るべき時なのに、多発を認めない理屈ばかり考えている検討委には、患者への愛情も誠意も感じられない」と批判した。(本田雅和)