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 南米ペルーの大統領選の決選投票で、日系3世のケイコ・フジモリ氏(41)の得票は、事実上の勝利宣言をしたクチンスキー元首相(77)にわずかに及ばなかった。だが、「独裁者」とも批判される元大統領の長女がなぜ、ここまで支持されるのか。各地を歩くと、あちこちに深く根を張る「フジモリ神話」が浮かび上がってくる。

 標高約3800メートルのアンデス高地に広がるティティカカ湖。富士山頂より高い水面をボートで進むと、アシでつくられた浮島・ウロス島が現れる。80以上の小島からなり、2千人以上の先住民が暮らす。

 「この島に電気をくれたのはフジモリだった。今も初めて電気を見た感激を忘れない」。浮島で暮らすテオロラ・クエラさん(65)は振り返る。以前は、夜はろうそくの明かりだけが頼りで、ともすれば家は火事になり、子どもが焼け死ぬこともあった。

 「フジモリ」とは、ケイコ氏の父で、1990年から10年間にわたり政権を握ったアルベルト・フジモリ元大統領(77)。島を訪れたフジモリ氏はソーラーパネルを設置し、家々に電球を配った。テオロラさんは今もそのソーラーパネルを使う。「先住民のことを心配する大統領なんて初めてだった。島民はずっと感謝し続けている」

 今の生活に満足しているわけではない。観光と漁業に頼る生活は貧しく、テレビもない。住民が政府から忘れられたと感じていた頃にやってきたのが、ケイコ氏。家々を訪ね、住民の悩みや訴えを聞く姿に人々は父親の姿を重ねた。ジョナタン・チャルカさん(21)は「フジモリの話は両親から繰り返し聞いた。ケイコも大統領になったら島を助けてくれる」と話す。

 フジモリ氏が大統領に就任した…

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