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 早稲田大学総長などを務めた法学者、西原春夫さん(88)がオピニオン誌や言論人の集会で、昨今の報道について「深い憂慮の念を覚える」と繰り返し訴えている。「報道の中立」を声高に求める政府・与党と、政権批判に遠慮がちとも映る報道機関。参院選が近づく。戦中戦後のメディアをよく知り、ジャーナリズムの世界にも詳しい西原さんに話を聞いた。

 《小学1年生だった1936年、二・二六事件が起きた。射殺された陸軍教育総監は偶然にも二つ上の姉の同級生の父。身近で起きた大事件が少年だった西原さんの目を社会に向けさせるきっかけになった》

 終戦までの約10年間、子どもながら社会をかなり正確に観察していました。ですから、常にあの時代との対比でみる観点が私にはある。そんな私が最近、報道のあり方について懸念を持ち始めました。

 特にゾッとしたのは、NHK会長の発言でした。原発報道について、会長は「当局の発表の公式見解を伝えるべきだ。いろいろある専門家の見解を伝えても、いたずらに不安をかき立てる」と内部会議で指示したといいます。

 その後、会長は国会で質問され、「決して大本営発表みたいなことではない」と説明しました。確かに現代で戦前のような言論統制はできません。ただ、最近の報道全体との関係でとらえると、会長の発言はとても象徴的に映るのです。

 《昭和の前半、戦時色が濃くな…

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