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モデル・女優 広瀬アリスさん

 父は元高校球児で、母は元チアリーダーだったという広瀬アリスさん(21)。小学生のときには、家族で兵庫県西宮市の阪神甲子園球場に高校野球観戦にでかけたこともあるそうです。広瀬さん自身は小学生の頃、ほぼ毎日がバスケットボールの練習や試合だった、というほど、スポーツに打ち込んだといいます。球児の夏に重なる思いを聞きました。

 小学3年生のとき、友だちが持ってたシューズやボールを入れるエナメルバッグがほしくてバスケを始めました。平日は毎日練習、土日は基本、試合でした。バスケはとにかく楽しかったです。目に見えて自分のできることが増えていって。シュートが入るようになったとか、パス回しがうまくなったとか。

 バスケも野球もチームスポーツ。試合で励まし合ったり、フォローしあったり。でも、実は当時の同級生7人は、正直めちゃめちゃ仲が悪かったんですよ(笑)。まだ周りがよく見えていなかったんだと思います。ただ、普段は仲が悪くても、試合の時は不思議と団結する。「勝ちたい」「大会で優勝したい」っていう気持ちは一つだったと思う。今ではすごく仲がいいんですよ。

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 練習はとても厳しかったです。最初は全然ボールを触らせてもらえなくて。とにかくフットワーク(コートの往復ダッシュやジャンプ練習など)、ランニング。夏はTシャツを3枚持って行くんですけど、練習が終わると3枚とも汗が絞れるんです。本気でプロ選手になりたいと思ったときもありました。とにかく練習に食らいついていました。1日でトーナメントを3試合勝ち抜いた末に決勝で敗退。帰ってきて2時間くらいフットワークをしたことも。筋肉痛で次の日の授業では「起立、礼」ができませんでした(笑)。今では懐かしい思い出ですね。

 当時、試合では「ベストメンバー」というのを決めていたんです。チーム内で上位5人だけが選ばれるんです。ずっとベストメンバーだったのに、5年生で同級生に奪われた。スピード、シュート率、当たり。確かに、自分は何一つその同級生には勝てなかった。めちゃめちゃ悔しかったですね。一瞬「バスケ辞めようかな」って思いました。でも、その悔しさを忘れるくらい練習しました。

 高校野球でも、レギュラーに選ばれない選手もたくさんいますよね。私は試合に負けても出られなくても、レギュラーと一緒に笑ったり泣いたりできれば、それって十分いい青春になると思うんです。私も最後はレギュラーと一緒に泣けました。もしあのとき精いっぱいやっていなかったら、悔しくなかったら、あのとき一緒には泣けなかったでしょうね。

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 芸能界に入って、2014年に社会人野球を題材にしたTBS系ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」にチアリーダーの山崎美里役で出演しました。野球をやめてしまった投手を再びマウンドに導いていく役でした。

 ドラマでの役ではあったんですけど、陰で支えてくれる人がいるからこそ、選手が光り輝けるんだなあって思いました。マネジャーさんたちがいなかったら、選手は練習に打ち込めないですよね。

 試合中の応援、バスケをやっているときは、私は聞こえていなかったんですけど、そばにいてくれるってだけでいいんですよね。ミスをすると、すべてのことに敏感になって手が震えたり緊張したりする。そういうときに声をかけてくれる人がいると本当に救われるんです。

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 高校野球って泥臭いイメージ。泥臭いのって一番いい。それってその時にしかできない経験だから。どんなスポーツでも、泥臭くても食らいついていく姿勢が大切。これは、将来どんな仕事に就いても同じだと思います。私もそんな経験があるから、今のお仕事もがんばれる。こんなに、青春のすべてをかけて一つのことに打ち込めるのって高校生のときぐらい。この夏、ぜひ青春かけてがんばってほしいですね。(構成・宮廻潤子)

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 ひろせ・ありす 1994年12月11日生まれ。静岡市出身。小学生のころはバスケットボール漬けの毎日で、バスケのために髪形はベリーショートだったという。

 2009~15年、ガールズファッション誌「セブンティーン」の専属モデルとして活躍。女優としても、7月2日公開の映画「全員、片想い・サムシングブルー」(宅間孝行監督)で主演を務める。NHK・Eテレ「ハートネットTV2016リオパラリンピック」で初MCに挑戦する。