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 小笠原諸島が世界自然遺産に登録されて29日で5年を迎えた。独自の進化を遂げた動植物の固有種が豊かなことが評価されたが、外来種の侵入などで固有種は減っている。ユネスコから現状報告を求められる時期も近く、さらに悪化すれば「危機遺産」になる恐れもある。環境省は外来種対策など新たな管理計画づくりを始める。

 小笠原諸島に固有種が多いのは、大陸とつながった歴史がないからだ。なかでも在来の陸産貝類(カタツムリ)は100種を超え、その95%が固有種で、進化の歴史もわかることが遺産登録の大きな理由となった。だがその価値が今、人の行き来にともなって入り込んだ外来種の脅威にさらされている。

 天敵はヒルのような外見の外来プラナリア(ニューギニアヤリガタリクウズムシ)やネズミだ。プラナリアは生息域を広げ、父島ではオガサワラオカモノアラガイが絶滅、カタマイマイは一部地域を除き消えた。兄島でもクマネズミに食べられカタマイマイが減っている。

 ネズミ対策で環境省は島々に殺鼠剤(さっそざい)を散布した。だが、大半の島で数カ月から数年たつとまたみつかる。「地形が複雑な島のあちこちに広がり根絶は難しい」と環境省小笠原自然保護官事務所の尼子直輝さんは言う。しかも殺鼠剤を、絶滅が危惧される固有種のアカガシラカラスバトやメグロが食べてしまう恐れがある。

 何かをたたけば別の影響が出る、外来種対策は「もぐらたたき」のようだ。固有種の植物を食べてしまう野ヤギは約20年で7218頭捕り、父島以外では根絶した。ヤギ被害がなくなって固有植物が増えた島がある一方で、兄島では外来植物のギンネムやモクマオウが増えてしまった。さらにエサ環境がよくなり、ネズミが増えた可能性もあるという。

 また、野ネコはネズミを捕って…

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