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 今の制度での合区を批判している元鳥取県知事の片山善博・慶大教授(地方自治論)に問題点などを聞いた。

 今回は4県のみに適用されるが、特定地域を別扱いするには住民投票が必要。それをやっていないから憲法違反(※)だ。

 国会・政府は住民の意思を問うていないし、全国一般のルールにもなっていない。鳥取・島根と徳島・高知が狙い撃ちされた。他の組み合わせの選択肢もあるのに、何の議論もせずに決めてしまった。

 衆議院は人口比例でいいと思う。二院制だから、参議院は別の観点で選ばれてしかるべきだ。「一票の格差」ばかりがクローズアップされて、地域代表という考えが薄れてしまった。国会でもっと議論して「参議院には一票の格差だけではないこんな価値がある」ということを整理しておくべきだった。今からでも遅くない。

 自民党は改憲で制度を変えると言っているが、改憲しなくても出来る。18歳以上選挙権だって憲法には書いてない。

 私が鳥取県民だったらこの制度は嫌だろうな、と思う。不服のある鳥取や島根の有権者は、憲法違反だという論拠で無効を訴えて訴訟をするべきだと思う。

 もちろん「地方代表」だけでなく、業界の代表も文化団体の代表も職域の代表もいていい。それで初めていろいろな意見が国政に反映される。しかし、「山陰の代表」「南四国の代表」という選び方をするのなら、山陽でも九州でも北陸でもそうあるべきだろう。

 これは「絶対真理」があるわけではない。どういう制度がより望ましいか、ということなのだが、問題なのは何も議論していないことだ。

※憲法95条は『一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない』と定める(聞き手・奥平真也)