壮大な野外劇で知られる劇団「維新派」の主宰で劇作家・演出家の松本雄吉(まつもと・ゆうきち)さんが18日午前3時25分、食道がんのため大阪市内の病院で死去した。69歳だった。葬儀は劇団の有志で営まれた。後日しのぶ会を開く予定。

 熊本県生まれ。大阪教育大学で美術を専攻し、70年に大阪を拠点とする「日本維新派」(87年に維新派に改称)を結成。大阪弁をいかした独特のせりふ回しや足踏みを駆使する「ヂャンヂャン☆オペラ」の手法を用いて、岡山県の離島・犬島や琵琶湖など国内外で野外公演を続けて、高い評価を得た。オーストラリア、イギリス、メキシコ、ブラジルなど海外でも公演。昨秋は奈良県曽爾村の山々を借景にした野外劇を上演。劇団外では寺山修司の作品なども手がけ、今年2、3月には新作「ポータル」を演出した。

 2009年に朝日舞台芸術賞アーティスト賞、11年に紫綬褒章、15年度に大阪文化賞など。