【動画】中国広東省の烏坎村で、陳情の直前にリーダーが拘束されたことに怒った村民が抗議集会を開き、デモ行進した=延与光貞撮影
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 土地問題を解決するため住民が上級政府に陳情しようとした直前、住民側リーダーの村長が拘束された中国広東省の烏坎(ウーカン)村で19日、当局に抗議する集会が開かれた。村民1千人以上が参加し、「リーダーを帰せ」とデモ行進した。

 烏坎村は5年前に腐敗した共産党幹部を住民らが追放し、直接選挙を実現した村として知られるが、きっかけとなった村有地が村民側にまだ返ってこないことから、19日に村民大会を開き、21日に上級政府に陳情しようとしていた。その直前の18日に、当局が村長で村の党支部書記でもある林祖恋氏(70)を汚職容疑で拘束。「腐敗した政府が住民運動をつぶそうとした」と怒りが広がった。

 村民らは19日、ドラの音を合図に広場に集まり、国旗を手に「林書記は無罪」「土地を返せ」などとシュプレヒコールを上げた。その後、反政府活動ではないことを示すため「共産党万歳」と叫びながら村内をデモ行進した。途中、警戒する多数の警官の前を通ったが、警官側は静観したままで衝突は起きなかった。

 集会に参加した主婦(28)は「これだけ時間がかかっても、土地は返ってこない。それなのに腐敗官僚が捕まらず、なぜ私たちのリーダーが捕まえられるのか」と批判した。(広東省烏坎村=延与光貞)