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 シャープは23日、大阪市内で定時株主総会を開いた。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入るために必要な議案が提出され、賛成多数で承認された。鴻海は6月末にもシャープへの出資手続きを終え、7月から新体制に移る考えだ。

 総会議長の高橋興三社長は冒頭、2016年3月期決算が2559億円の純損失となったことや配当が4年続けて出せないことに「深くおわび申し上げます」と謝罪し、役員全員で頭を下げた。そのうえで、「鴻海との提携により、再生と成長に向けた取り組みを加速する。支援をお願いしたい」と述べ、株主に理解を求めた。

 総会に出席する株主からは不安と期待の声が入り交じった。大阪府和泉市の元シャープ社員の男性(65)は、鴻海がシャープの人員を減らす方針に不信感を覚える一方、「いかに安く作り、販路を広げてくれるのか期待したい」。息子がシャープで働いているという男性は「鴻海に期待しないと仕方ないが、雇用が不安だ」と話した。総会の質疑では株主の一人が「(シャープを)こんな状況にしたの、(経営陣の)皆さんのせいだよ」と迫ると、会場から拍手が起こった。

 シャープは23日午後、5月15日時点の株主が対象の別の総会を開き、鴻海の傘下に入るために必要な議案を改めて審議する。(中村光、伊沢友之)