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 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県)3号機で、プルトニウムとウランを混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を使うのは危険だなどとして、佐賀市の市民団体代表らが九電に使用差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が27日、福岡高裁であった。大工強裁判長は原告側の訴えを退けた一審・佐賀地裁判決を支持し、控訴を棄却した。

 訴訟では、MOX燃料が溶けて重大事故につながる恐れがあるかや、使用済みMOX燃料を原発内に長期間保管することで健康・環境被害が生じるかなどが争われた。控訴審判決は「燃料が溶けて原子炉容器が破壊され、重大事故を招く危険性について立証されたとは認められない」と判断した。

 玄海原発は国内で最初にプルサーマル発電を始めた。2015年3月の一審判決は、燃料設計が原子力安全委員会(当時)の基準を満たし、燃料溶融の危険は認められないとしていた。健康被害については具体的危険について証明がない、と判断した。

 原告側は「近日中に上告するか決めたい」と話した。九電は「妥当な判決。今後とも玄海原子力発電所の安全性確保に万全を期したい」とコメントした。(張守男)