[PR]

 名古屋市西区則武新町3丁目で28日午前、民家火災があり、焼け跡から住人の会社役員長谷川槌子(つちこ)さん(84)の遺体が見つかった。司法解剖の結果、首に圧迫された痕があることが判明した。遺体や現場の状況などから県警は29日、何者かが長谷川さんを殺害後、部屋に火を放った殺人・放火事件と断定。西署に捜査本部を設置した。

 県警によると、出火は28日午前8時半ごろで、近所の女性が119番通報した。約1時間半後に鎮火したが、鉄筋2階建ての1階の居間兼台所16平方メートルが全焼し、この部屋から仰向けで倒れている長谷川さんが見つかった。

 その後の捜査で、居間兼台所と外をつなぐ勝手口の鍵がかかっていなかったことや、首を圧迫されて窒息死した可能性が高いことがわかった。また、死亡推定時刻は火災発生とほぼ重なるという。

 長谷川さんは一人暮らし。県警は現場検証などで出火原因や奪われたものがないか調べ、付近の聞き込みや防犯カメラ映像の収集を進めるという。

 現場はJR名古屋駅から北へ約1キロの住宅街。そばには洋食器メーカー「ノリタケカンパニーリミテド」本社や、同社の産業観光施設「ノリタケの森」がある。通報した女性は「炎は見えなかったので、ぼやだと思った。これくらいの火事なら助かると思ったのに。トラブルに巻き込まれるような人ではなかった」。近所に住む男性(79)は「煙を吸って亡くなったと思っていたが、殺人事件とは」と驚いていた。

 一方、近くで工事をしていた作業員の男性は「最近(女性宅は)泥棒に入られたと聞いた」と話した。