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 政務活動費913万円をだまし取ったとして、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)に対し、神戸地裁は6日、懲役3年執行猶予4年(求刑懲役3年)の判決を言い渡した。佐茂剛(さも・たけし)裁判長は「県議への信頼を金銭欲から裏切った。県民への背信性は高い」と述べた。

 判決によると、野々村被告は2011~13年度に城崎温泉(兵庫県豊岡市)や東京、福岡などへの日帰り出張を計344回したほか、はがきや切手代などに費やしたとする架空の書類を作成。収支報告書に添えて県議会側に出し、政活費913万円を詐取した。

 野々村被告は捜査段階で容疑を認める反省文を書いたが、1月の初公判で「(反省文は)うそ偽り」と述べ、起訴内容について「記憶がない」と繰り返した。

 判決で佐茂裁判長は「特定地域への極めて多数回の出張を一切思い出せないのは到底理解しがたい」と指摘。「公判での様子からは重篤な心身の障害はうかがえない」とし、供述は虚偽の疑いが強いとした。

 一方で、議員辞職したほか、11年の初当選以降に受け取った政活費計1834万円を全額返還したことも考慮。「真摯(しんし)な反省の態度はないが、マスコミに大きく取り上げられ、社会的制裁も受けた」として執行猶予を付けた。(川田惇史)

野々村竜太郎被告の事件の流れ

2011年4月10日 兵庫県議選(西宮市選挙区)で初当選

2014年7月1日 政務活動費をめぐり、不自然な日帰り出張を重ねていたことが発覚。記者会見で号泣

     7月11日 議員辞職。県議会が告発

     7月12日 公式ブログで「非常に反省しています」

     7月18日 県警が自宅を家宅捜索

2015年1月19日 県警が詐欺容疑などで書類送検

     8月18日 神戸地検が詐欺罪などで在宅起訴

     11月24日 初公判で神戸地裁に出廷せず

2016年1月25日 神戸地検が身柄拘束

     1月26日 強制出廷の初公判で起訴内容否認。その後、「覚えていない」と繰り返す