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 トルコ・イスタンブールの国際空港で起きたテロ事件で、自爆した実行犯3人の国籍はロシア、キルギス、ウズベキスタンだったことがわかった。トルコ政府高官が30日、明らかにした。3人は役割を分担し、計画的に犯行に及んだ様子も浮かび上がった。

 複数の地元メディアは、ロシア人の実行犯は、過激派組織「イスラム国」(IS)が首都と称するシリア北部ラッカからトルコに入ったと報じた。治安当局は自爆した3人以外の複数の容疑者の行方を追っており、30日までに13人を拘束、うち3人は外国人としている。犯行グループは約1カ月前にイスタンブール市内のアパートを借り、犯行の計画を進めていたという。

 現場のアタチュルク国際空港ターミナルビルは、建物のすべての入り口で手荷物のX線検査をするなど厳重に警備されている。

 空港警備関係者によると、3人は28日午後9時50分ごろ空港に到着。全員が爆発物を仕込んだ黒いジャケットを着込み、手投げ弾や弾倉を入れたリュックサックを背負っていた。

 厚着を不審に思った警察官が1人に身分証の提示を求めると、ジャケットの内ポケットに隠し持っていた銃を発砲。そのまま到着ロビーがある1階の出口付近で自爆した。

 ほかの2人は、警備員が爆発に気を取られている隙を突いて、出発ロビーがある2階へ向かった。ビル内に入ると、左右に分かれて無差別に乱射した。

 売店を経営する男性(59)は、搭乗手続きカウンター付近でライフル銃を撃つ男の姿を目撃した。銃の不調で弾が出なくなると、いらだった様子で床に銃身を打ち付け、さらに乱射を続けたという。

 1人は出発ロビーの奥まで走り、警官隊を引きつけて自爆。もう1人はエスカレーターで1階に下りた後に自爆したという。

 到着ロビーにいた売店員ダムラ・バルタンさん(20)によると、犯行が行われたのはわずか10分間だった。現場から手投げ弾も見つかったという情報もある。

 地元紙によると、トルコの情報機関は6月上旬、空港などを標的としたテロへの警告を出しており、空港は警備員を2倍にしていたという。トルコ政府は30日、死者は43人になったと発表した。(イスタンブール=神田大介、渡辺丘)