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マルハニチロ「メディケア食品」

 お魚の形をしたムース、本物の野菜と同じ色のダイコンやニンジン、本物そっくりのギョーザや魚の切り身……。どれも見ているだけで楽しい気分になる。

 マルハニチロの介護食「メディケア食品」の「やさしい素材」は、咀嚼(そしゃく)困難(食べ物などをうまくかむことができない状態)になった人向けに、とろみとやわらかさを兼ね備えた食事を作るための、病院や介護施設向けの業務用冷凍食材だ。見た目を実物に近づけただけでなく、それぞれに特徴のある機能性を持たせている。

 「たんぱく21シリーズ」は、魚や肉一人前の食材に含まれるたんぱく質を増やした。普通食とほぼ同じ量が目安で、食材100グラム中に約21グラム以上。ただ、たんぱく質は固まりやすく、それ自体が苦みを持つ。味の調整を重ねるなど、商品化には2年近くかかったという。

 「New素材deソフト」は一見、普通の魚の切り身や肉のかたまりに見えるが、実は食べやすくする工夫が施されている。それは、たんぱく質の繊維を酵素の働きで切ること。素材が口の中で崩れて食べやすい。凍ったまま加熱調理すると85度で酵素の活性が失われるので、その後は常温に戻っても、それ以上やわらかくならないという優れものだ。ただし、加熱前に解凍するとたんぱく質の分解が進み、ドロドロになってしまうのでご注意を。

 「とけないゼリー野菜」は、加熱調理をしても溶けないのが売りだ。野菜そのままの成分や味、色を生かしたゼリー状で、加熱後もつるっとした食感が残る。「とけない だいこん」は、見た目は本物の大根の輪切りと違わない。

 マルハニチロが介護食品に参入したのは、2005年のこと。当初は病院施設向けの業務用冷凍食品が専門で、魚のムースがメインだった。

 病院や介護施設では、普通食と、もっとやわらかくてとろみがあるものしか食べられない人向けの食事を一緒に調理する。素材を置き換えるだけで調理できれば便利だと考え、まず、調理用の素材に力を入れた。

 商品開発のヒントになるのは、介護施設や病院でのヒアリング。たとえば、「果物」シリーズのキウイは、「価格が安いのに、種が多くて使いづらい」という声を聞いたのが、開発のきっかけになった。「本物みたいにジューシー」と好評だ。

 食材ごとにさまざまな調理例も提案している。たとえば、「やさしいおかず みためがシリーズ」の「みためがギョウザ」は、焼くより水ギョーザの方が合うそうだ。季節ごとのメニュー、ひなまつりや七夕といった行事に合わせたレシピを考え、2―3カ月前には紹介する。「食材を実際にどんな料理に使えるのか、広く知っていただくことが重要なんです」と、マルハニチロのメディケア営業部メディケア営業課課長、三松義孝さん(50)。

 2012年からは、家庭向けの常温の食品を売り出した。主力はレトルトパックだ。「もっとエネルギー」シリーズでは機能性を売りにして他社製品との差別化を図る。

 「高齢の方は一度にたくさん召し上がれないので、低栄養にならないよう、従来品の1・5倍のエネルギー量を目安に中鎖脂肪酸油(MCT)を配合しました」と三松さん。

 MCTは無味無臭で、ココナツなどに含まれる天然成分だ。うどんや米といった主食にも加えた。レトルトパック1袋で1食分の食事になり、栄養価も高いことから、需要が伸びている。

 他社には少ない中華系の食品や、どんぶりの具もニーズがある。また、冷凍ムースは、家庭向けの「やわらか食シリーズ」でも販売している。

 「何よりも、食べる意欲を持ってもらうのが一番大切」と三松さんは言う。「そのためには、味も見た目も普通食に近い方が受け入れられやすい。特に目で見ることで食欲が刺激されるので、見た目は非常に大切なんです」

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 〈マルハニチロ〉 1880年、中部幾次郎が鮮魚仲買運搬を始め、1905年に日本初の発動機付鮮魚運搬船「新生丸」が誕生。2004年に(株)マルハグループ本社設立。一方、1906年設立の堤商会がもとになり、13年「あけぼの印(DAY BREAK BRAND)」誕生。90年、(株)ニチロに社名変更。

 2007年に(株)マルハグループ本社と(株)ニチロが経営統合し、(株)マルハニチロホールディングスに。14年に事業持ち株会社「マルハニチロ株式会社」が誕生した。

 商品情報は同社「メディケア食品」のページへ。

 http://www.maruha-nichiro.co.jp/products/new_medicare.html別ウインドウで開きます