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 富士山の山開きに合わせ、山梨県警は1日から山岳遭難者の新しい通報システムの運用を始めた。スマートフォンのGPS(全地球測位システム)機能を使い、位置情報を県警にメール送信するもので、運用は全国で2番目という。遭難者の迅速な救助につながると期待されている。

 県警地域課によると、これまでは110番通報をしてきた携帯電話の発信地表示システムを使って位置を割り出していたが、誤差が大きかった。新システムはスマートフォンのGPS機能を使って「経度」と「緯度」を入手し、県警に自分の位置をメール送信する。県警のサイトから利用できる。

 複数回のテストで有効な結果が出たため、実用化に踏み切ったという。一方で木に覆われた場所などではうまく機能しない可能性があるといい、地域課は「まずは110番通報。新システムは警察の助言に従い、使って欲しい」という。

 新システム導入には、山岳遭難者の増加が背景にある。県警によると、山岳遭難の死者数は、昨年は25人で1990年代以降最多。今年も6月27日現在、9人が死亡しており、昨年同期を2人上回る。遭難件数は48件(昨年同期31件)、遭難者は54人(同33人)と増え続けている。遭難者の位置の特定は、素早い救助につながる。地域課は「救助は最後の手段。自分の技術や体力を知り、無理のない計画を立てるなど、まず安全な登山を心掛けて欲しい」と呼びかけている。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(黒石直樹)