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 生まれたばかりの赤ちゃんを母親が抱っこする「早期母子接触」で赤ちゃんの容体が急変する事態も起きているとして、日本医療機能評価機構(東京)は、実施する際の注意点をまとめたリーフレットをつくった。今月末までに出産を扱っている全国の医療機関と助産所に送付する。

 早期母子接触は、かつては「カンガルーケア」と呼ばれることが多かった。母乳の出がよくなることや、赤ちゃんの心拍・呼吸・体温が安定化する効果があるとされる。ただ、生まれた直後の赤ちゃんは呼吸などが不安定で、予期せぬ症状が出る恐れもある。

 機構は、出産時に赤ちゃんが重い脳性まひになった場合に一時金などを払う産科医療補償制度の運営も担う。機構によると、2009年に始まったこの制度で補償対象となり、昨年末までに原因分析を終えた793人のうち、生まれた時点では異常はなかったのに、早期母子接触中に赤ちゃんの呼吸が止まるなどして蘇生処置がされた事例が7件あったという。

 リーフレットでは、医師や看護師らが心電図モニターなどで赤ちゃんの状態を継続的に観察する▽赤ちゃんの顔を横に向けて、呼吸をしやすくする▽温めたバスタオルで赤ちゃんを覆う▽横になっている母親から、赤ちゃんの顔がよく見えるようにする▽母親の上半身を30度前後まで起こす――などを求めている。(黒田壮吉