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 山形県立米沢栄養大学健康栄養学部3年のチーム「愛の適塩隊」が考案した減塩レシピが、国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)が主催する第3回S―1g(エス・ワン・グランプリ)大会で金賞(準グランプリ相当)を受けた。地元の食材うこぎなどを使い、山形のソウルフード、芋煮も登場させた。塩分が少ないからこそおいしいレシピになっているという。

 塩分のとりすぎは血圧の上昇を招くとされる。脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などの循環器病の予防のために国循は、1食の塩分が2グラム未満で500キロカロリー台のおいしい献立を「かるしおレシピ」として紹介。大会は、地元の特産品を使ったレシピを考案し、減塩に地域ぐるみで取り組んでもらおうと2014年に始まった。

 すでに栄養大では、塩分の摂取量が多い県民のために、学生が減塩レシピを考案し「適塩弁当」として昨年末から地元スーパーで売り出すなどの取り組みを進めていた。今回の大会に出したのは、その一環でつくった「山形の秋の味 牛ぎゅっと弁当」。3年の阿久津朋香さん、近藤若奈さん、長山友美さん、湯瀬奈々美さんの4人が考えたという。

 この弁当の献立は、うこぎご飯、芋煮風みぞれあんかけ、五目だし巻き、ゼンマイとホウレンソウの白あえ、カブとハクサイのユズ昆布浅漬け。含まれる塩分は1・8グラムで、569キロカロリーだった。

 大会には、定食と惣菜(そうざい)、単品の3部門に全国から計125点の応募があった。6月に大阪市西区で開かれた最終選考会では、食材や食器などを持ち込んで調理し、審査員らにプレゼンテーションをしたという。

 チーム代表の阿久津さんは「山形の伝統的な食材を使い、薄味で、おいしく食べられるように工夫した。いちばん頭を悩ませたのは、芋煮の塩分をどう下げるか。(金賞として)名前を呼ばれたときは涙が出てきた」と振り返る。

 学生を指導した金光秀子准教授は「地域性を出したのが評価されたと思う。一次選考に選ばれたあと何回も試作を繰り返し、プレゼンテーションに工夫を凝らしていた。その努力が報われた。来年も大会に応募したい」と話した。

 大会名は、塩を意味する英語「salt(ソルト)」の頭文字Sと、マイナス1グラム(―1g)を組み合わせた。「塩を1食1グラム減らそう」という呼びかけだ。国循によると、1食1グラムずつ1日計3グラムの塩分を減らすと、脳卒中や心筋梗塞などの循環器病による死亡が年2万~3万人減るとの推計があるという。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(内藤文晴)