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 寿命が長い日本人は多くの老後資金が必要で、子育て世代も余裕のある範囲で備えておきたいものです。とりわけ夫も国民年金だけに入っている専業主婦の場合、夫に先立たれると年金収入が半分に減ってしまうため、備えは不可欠です。そんな中、来年1月から主婦を含めて原則誰でも「個人型確定拠出年金」(個人型DC)に入れるようになります。お得なのでしょうか。

 厚生労働省によると、2014年の日本人女性の平均寿命は86・83歳で世界一。世界3位の男性の80・5歳を上回る。夫婦の年齢差によるが、妻がより長生きするケースが多い。妻自身が会社員向けなどの厚生年金に入っていればもともと年金は比較的多い。ただ、妻は国民年金、夫は厚生年金で死別した場合、もらえる遺族年金は夫の厚生年金の75%相当額に減らされる。夫婦共に国民年金で未成年の子どもがいなければ、遺族年金自体がなく、収入は半分だ。

 その場合、日々の生活は苦しくなりがちだ。総務省の家計調査(15年)によると、単身の65歳以上の女性は月平均で約14万8千円支出しているが、国民年金の平均は約4万8千円(14年度)でまったく足りない。さらに年金は少子高齢化の影響で、将来もらえる額が目減りする見込みだ。

 貯蓄などで備える方法もあるが、年金に詳しいファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんは「30、40代の人は、自分の親や祖父母世代の年金より2~3割減るつもりで、退職後の生活設計をした方がいい。特に女性は夫と離婚、死別しても『自分年金』をつくっておくと安心」と話す。

 有力な選択肢の一つとなりそうなのが個人型DCだ。毎月、自分で掛け金を出して運用資金を積み立てて原則60歳以降、年金か一時金として受け取る私的年金で、主婦の場合は掛け金は月5千円から2万3千円まで選べる。銀行や証券会社などで申し込める。投資信託などの金融商品を自分で選ぶ必要がある。運用成績がよければ年金は増え、悪ければ減る仕組みだが、元本確保型の商品もある。

 加入すれば税制面で優遇され、運用益に税金がかからず、年金や一時金として受け取るときには控除が受けられる。老後資金を準備する方法として井戸さんは「運用次第だが、ほかの金融商品よりもお得感はある」と勧める。ただ、収入のない人やパート年収が103万円以下の人は、毎月の掛け金が課税対象から差し引かれる「控除」が受けられず、節税効果は薄れる。

 デメリットもある。運用資産は60歳になるまで原則、引き出せない。子どもの教育資金にしたり、住宅ローンの繰り上げ返済に使ったりしようと思っても、引き出せない。掛け金は余裕のある範囲で出さないと困ることになる。

 手数料にも気をつけたい。厚労省によると、事務手数料や信託報酬なども含むと年間約1万円かかる。金融機関によって異なり、高いと節税効果がなくなる場合もある。

 個人型DC普及に力を入れる厚…

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