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 原子力規制委員会は13日、関西電力大飯原発(福井県)で想定される地震の揺れについて再計算し、新規制基準の審査で了承した揺れの大きさを上回らない結果になったと公表した。委員長代理を務めた島崎邦彦・東京大名誉教授の指摘を受け、別の手法で再計算した結果、最大の揺れは644ガルで、審査で了承した856ガルを下回った。規制委は「揺れの大きさを見直す必要はない」と結論づけた。

 規制委で地盤の審査を担当していた島崎氏が先月、今年4月に熊本県で発生した地震のデータから、新基準の審査で使った「入倉・三宅式」と呼ばれる手法だと地震の揺れが「過小評価になる可能性がある」と指摘。特に断層が近い大飯原発では影響が出やすいとして再計算を求めていた。規制委も、島崎氏の指摘は重いと判断。島崎氏が推奨した式で再計算していた。

 ただ、審査では揺れの大きさを求める際に、自然の不確かさを考慮して余裕を見込んでおり、今回、想定される揺れは大きくなったものの、あらかじめ見込んでいた余裕の範囲に収まるとした。規制委の田中俊一委員長は「余裕の範囲に収まってよかった」と語った。島崎氏は「私の問題提起に対し、時間や労力を費やして速やかに対応して頂いたことに深く感謝する」とコメントした。(北林晃治)