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 働き手が失業した時の失業給付のために労使で積み立てる雇用保険料が、引き下げられる方向になった。政府が経済対策の一環として検討しているもので、働き手と企業の負担を軽くする。雇用保険で賄われている育児休業時の給付金の支給期間も延ばす方向だ。

 雇用保険料は労使折半で負担する。今年4月には、賃金の1・0%から0・8%へ過去最低水準に下げられたばかり。引き下げは4年ぶりだった。今回実現すれば短期間でさらに下げられることになる。

 5月の失業率は3・2%と改善が続き、失業給付を受ける人は減っている。雇用保険の積立金は6兆円と余裕があり、政府はさらなる料率引き下げが可能と判断したとみられる。

 引き下げ幅は年末までに詰める。料率が0・2%分(労使で0・1%分ずつ)下がって0・6%となった場合、年収400万円の人の保険料負担は年1万2千円ほどになり、従来より4千円ほど少なくなる。

 政府は雇用保険の積立金が財源の育児休業時の給付金も拡充する方針。受給できる育休の期間を、最長で1年半から、2年にのばすことを検討している。

 こうした措置は働き手の負担軽減になるが、景気が悪化すれば失業給付の受給者が増え、雇用保険の積立金は目減りする。短期間での相次ぐ料率引き下げは、雇用保険の収支を不安定にする懸念もある。