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 ロシアによる2014年ソチ冬季五輪のドーピング問題を調べていた世界反ドーピング機関(WADA)の独立調査チームは18日、ロシアが国家の主導で組織的にドーピングを行い、隠蔽(いんぺい)していたとする報告書を発表した。ロシアはすでに組織的なドーピングで陸上選手団がリオデジャネイロ五輪に出場できなくなっているが、調査チームのマクラーレン委員長は「陸上特有の問題ではない」と、不正がロシアスポーツ界全体に広がっていると指摘した。

 報告書によると、スポーツ省の指示で、ソチにあった分析機関がドーピングをした選手の検査サンプルをすり替えるなどの隠蔽をしていた。不振に終わった10年バンクーバー五輪を受け、プーチン大統領が任命したスポーツ省の副大臣を重要人物と名指しし、ロシア連邦保安庁などの国家機関も関与したと認定した。ロシアはソチ五輪で国・地域別で最多の33個のメダルを獲得している。

 報告書の公表を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は19日にも電話会議による理事会を開く。バッハ会長は「最も厳しい処分を科すことにためらいはない」とコメント。ロシアのリオ五輪の出場に関して、暫定の処分を下す可能性を示唆した。(トロント=遠田寛生)