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 ノンアルコールビールを巡り、サントリーホールディングスが「特許権を侵害された」として、アサヒビールに「ドライゼロ」の製造や販売の差し止めを求めた訴訟は20日、知財高裁(高部真規子裁判長)で和解が成立した。

 特許は引き続き有効となるが、アサヒは今後もドライゼロの製造・販売を続ける。特許使用料が発生するかなど、和解の具体的な内容については両社とも明らかにしなかった。

 「オールフリー」を販売するサントリーは2013年10月、「糖質やエキス分、酸性の度合いの数値を一定の範囲にしたノンアルコールビール」の特許権を取得。これをドライゼロが侵害しているとして15年1月にアサヒを訴えた。アサヒは「既存製品から容易につくれるので無効だ」として争っていた。

 同年10月の一審・東京地裁は、特許がすでに知られたノウハウから「容易に発明できた」とし、「無効にされるべきだ」と訴えを棄却した。サントリーは知財高裁に控訴していた。

 和解後、サントリー代理人の片山英二弁護士は「いたずらな紛争は望まない」と述べた。アサヒの伊藤義訓・研究開発本部長は「ドライゼロの製造販売を続けると一貫して主張してきたので、納得している」と話した。(和気真也)