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 日本証券業協会は20日、証券会社のアナリストが未公表の企業決算についての情報を取材することを禁じる指針案をまとめた。証券会社のアナリストが、公表前の企業業績などを特定の投資家に伝える不祥事が相次いでおり、再発防止の意味合いがある。

 対象となるのは、会員企業のアナリスト。今後は、決算期の未公表の業績情報についてアナリストの企業取材を原則として禁止する。本人が意図しないところで情報を得た場合は、社内で情報管理を徹底するよう求める。罰則規定はない。来期以降の計画や将来予想については、取材可能とする。

 日証協の稲野和利会長はこの日の会見で、「特定の投資家だけに情報を伝えるというのは、市場の公正性・透明性を損なう問題」と話した。指針案は協会ホームページで21日から1カ月間、一般の意見を受け付け、早ければ10月から実施する。

 証券業界では昨年以降、アナリストが公表前の業績情報を特定の顧客に伝える不祥事が相次いだ。金融庁は昨年12月にドイツ証券、今年4月にはクレディ・スイス証券に業務改善命令を出した。このため、日証協は、業界全体で再発防止の枠組みを作る必要性があると判断した。