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 リオデジャネイロ五輪で競い合うようなアスリートたちは特別なDNAを持つのか。ゲノム解読によって運動選手と一般人の遺伝子のわずかな違いを探す試みが国際共同研究として始まった。選手のメリットになることを目指すが、研究には課題もある。

 ドライアイスで冷やされ空輸された小型の試験管。エチオピアとケニアのトップレベル長距離陸上選手のほおの粘膜からこすり取ったDNA16人分が4月、英ブライトン大から東京都健康長寿医療センターに届けられた。アスリートたちのゲノム(全遺伝情報)を読み取り、運動能力やトレーニングの適性に関係ある「スポーツ遺伝子」を調べる国際共同研究「アスローム・プロジェクト・コンソーシアム」の一環だ。

 「アスローム」は昨年5月、各国のスポーツ医科学などの研究者らがギリシャ・サントリーニ島に集まって発足させた。日本からは都健康長寿医療センターの田中雅嗣部長や順天堂大の福典之・准教授らが参加。トップ級の選手のDNAを同意を得て集め、最終的に選手1千人分のゲノムを調べるのが目標だ。

 田中さんは「ゲノムを調べれば、さまざまな仮説を検証できる。千人のデータを集めれば重要な研究基盤になる」と話す。

 こうした研究への注目が高まったのは1998年。血圧に影響することが知られていた「アンジオテンシン変換酵素(ACE(エース))」の遺伝子のわずかな違い(遺伝子多型)が、運動能力にも関係すると論文発表されたのがきっかけだった。筋肉の構造にかかわる「ACTN(アクチニン)3」も早くから研究が進む遺伝子の一つ。RR、XX、RXの3タイプがあり、瞬発力が必要な種目の選手にはRRの割合が高いとされる。

 技術の進歩で、今ではゲノムを約20万~30万円で解読できる。スポーツと遺伝子の研究も加速。2015年にロシアの研究者らが専門誌に発表した論文によると、運動能力に関わるとされる遺伝子多型は少なくとも120種報告されている。77種が持久力、43種がパワー・瞬発力系に関するものだ。

 新たな候補も出てきている。福…

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