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 東京都知事選の主要3候補は、当選するとそれぞれ「初めて」の要素がある。各候補に特色がある一方、相手の弱みとみてチクリと指摘する一幕も。31日の投開票日に向け、選挙戦は熱を帯びる。

 3人のうちジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)は唯一の戦前生まれ。過去の都知事で初当選時の最高齢は鈴木俊一氏の68歳で、鳥越氏が当選すれば70歳代で就任する初の都知事となる。大腸や肺のがんで4回手術を乗り越え、「がんになる前より元気で健康」と語る鳥越氏は、ジムに週3回通い、食事に気を使う。

 19日に3人が会したテレビ番組では、小池百合子氏(64)が鳥越氏を街頭演説で「病み上がり」と表現したことが議論になった。鳥越氏は「がんサバイバー(生存者)に対する差別、偏見」と批判。小池氏が「記憶にないが、もし言っていたなら失礼なことを申し上げた」と応じる場面もあった。

 増田寛也氏(64)は1995~2007年に岩手県知事を3期務めた。過去の都知事は初代の安井誠一郎氏が戦前に官選の新潟県知事だったが、選挙で選ばれる公選制になって道府県知事を務めた人が都知事になった例はない。増田氏が当選すれば、公選知事の経験がある初の都知事になる。

 元建設官僚で総務相も担った増田氏は「(3人のうち)実務経験は私だけ」とアピール。応援演説した公明党の井上義久幹事長も「何と言っても豊富な経験に裏打ちされた行政手腕」と持ち上げた。キャスターを務めた鳥越氏、国会議員が長い小池氏の名前は市民に浸透しているだけに、知名度アップに取り組む。

 「たまには女性にしたらいいんじゃないの」と訴えるのは小池氏。これまでの都知事は8人全員が男性で、小池氏が当選すれば初の女性都知事となる。小池氏は「日本が抱えている様々な課題は男性目線のものが多い」と話し、子育てや介護などの問題解決に女性の発想力が必要と訴える。

 世界の首都では女性初の首長が誕生している。6月にはイタリア・ローマ市長に弁護士出身のビルジニア・ラッジ氏、フランス・パリでも14年に市の助役を13年務めたアンヌ・イダルゴ氏が当選した。日本では00年に太田房江氏が大阪府知事になったのを皮切りに女性知事は計6人。現職は北海道の高橋はるみ知事、山形県の吉村美栄子知事の2人がいる。