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 湧水(ゆうすい)地が多く「水の国」とも言われる熊本県。そこで撮った水にまつわる写真を、同県天草市の水中写真家、中野誠志(せいし)さん(37)が販売し、売り上げを被災自治体に寄付する活動を始めた。「ふるさとに恩返しをしたい」と話す。

 販売しているのは、「名水百選」(環境省)に選ばれた池山水源(産山〈うぶやま〉村)や、「平成の名水百選」(環境省)の六嘉(ろっか)湧水群・浮島(うきしま、嘉島町)などの水中写真のほか、宇土(うと)市の御輿来(おこしき)海岸の干潟や夕景など計27点。水中植物の光合成でできた酸素を切り取った珍しい写真もある。

 中野さんは熊本県宇城(うき)市で生まれ育ち、地元の大学に通っている時にダイビングを始めた。「潜らない人にも美しい自然を感じてもらいたい」と2010年から写真家として活動を始めた。11年にはダイビングショップを開き、主に天草市や熊本市で潜水の指導、海や淡水の水中での観光ガイドをしている。

 撮影を通して改めて「ふるさとの水の美しさに心が震えた」と話す。熊本地震後には、水面の低下や一時濁った湧水地、護岸が壊れて一部の生物がいなくなった川があったという。「地震前にあった当たり前の自然や、生活が激変した被災者の暮らしが以前のように戻る手伝いができないかと思うようになった」

 インターネット上のアートギャラリー「SHOT JAPAN」で購入できる。印刷は2Lサイズで3千円から、額装は2万円から。印刷や額装に必要な費用以外は全て撮影地の市町村に寄付する。

 問い合わせはsayseanakano@gmail.com(福岡亜純)