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 米国のファンド、グラウカス・リサーチ・グループが27日、伊藤忠商事が純利益を過大計上した可能性があるとする報告書を公表した。伊藤忠株は一時、前日終値より126円安い1135円まで下落。同社は「適切な会計処理をしている」と反論するコメントを出した。

 報告書は、伊藤忠が出資先のコロンビアの炭鉱について、資産価値が下がったのに減損せず、「2015年3月期の純利益を1531億円過大報告していた」などと指摘。また業務・資本提携先の中国中信集団(CITIC)に関し、「中国政府によって運営され、重要な影響を及ぼせる可能性は極めて低い」とし、伊藤忠株は前日終値のほぼ半値の631円と評価。投資家に「強い売り」を勧めた。

 グラウカスは、上場企業の株を空売りした後、その企業の不正に関する調査報告を公表して株価を引き下げてもうける手法を得意とするファンド、とされる。伊藤忠が日本企業で最初の標的になったという。

 伊藤忠は「適切な会計処理を実施しており、当社の見解とは全く異なる」との反論コメントを27日公表。同日午後にはカードレス決済事業への参入を発表するなどし、終値は1182円まで戻した。(石橋亮介)

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