拡大する写真・図版 アリゾナ記念館に展示されている佐々木禎子さんの折り鶴=7月18日、米ハワイ・ホノルル、宮崎園子撮影

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「核といのちを考える」シェア 広島・長崎:1

 6月18日、広島平和記念資料館。ピンクや青が鮮やかな折り鶴を一目見ようと長蛇の列ができていた。

 その中に、佐々木雅弘(75)の姿があった。広島原爆で一家5人が被爆。妹の禎子(さだこ)は10年後、突然、白血病を発症し、わずか12年の生涯を閉じた。回復を願い、千羽鶴を折り続けた逸話が日米で広く知られる。

 5月27日、広島を訪れた米大統領バラク・オバマ(55)。まず資料館を見学し、禎子の折り鶴を神妙な面持ちでじっと見つめた。そして、行きの空路、専用機の中で自ら折ったという鶴4羽を被爆地に残した。

 佐々木が見に行ったのは公開10日目。「私たちは戦争の苦しみを経験しました」。芳名録のメッセージに目を通し、大統領の折り鶴にそっと手を合わせた。

 現職の米大統領が初めて被爆地を訪れ、思わぬ贈り物を残してくれたことに感謝した。苦しんで亡くなった妹を思い出しながら。

 「日米の人々がここから共に、あの戦争の本当の苦しみを分かちあえたら」

     ◇

 米ハワイ・真珠湾。

 1941年12月7日(日本時間8日)、日本軍の奇襲攻撃を受け、戦艦アリゾナがエメラルドの海に沈む。75年たっても船体から重油が漏れ、臭いが漂う。「黒い涙」と呼ばれる。

 そばにある国立の追悼施設アリゾナ記念館ビジターセンター。ここにも、サダコの折り鶴がある。キャラメルの包み紙で折られ、大きさは1センチほど。拡大鏡をのぞき込んで見る。

 2013年秋、その公開式典が…

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