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 鳩山邦夫元総務相の死去に伴う10月23日投開票の衆院福岡6区補選で、自民党福岡県連は29日、県連会長の長男で参院議員秘書の蔵内謙氏(35)の公認を党本部に申請すると発表した。邦夫氏の次男で福岡県大川市長の二郎氏(37)は選ばれなかったが、無所属での立候補も辞さない構えで、「分裂選挙」となる可能性がある。

 蔵内氏は林芳正・前農林水産相(参院山口選挙区)の秘書。父親で県連会長の勇夫県議は同日の選考委員会後の会見で、「(分裂選挙は)考えられない。選挙に出ることは基本的人権。ただ、自民党員としての矜持(きょうじ)という問題はある」と二郎氏側を牽制(けんせい)した。

 県連は7月初旬に選考委を設置。6区内の党支部から二郎氏や参院議員、県議らが推薦されたが、25日の選考委で林氏と蔵内氏が選考対象に加えられた。選考委は「挙党態勢を築ける候補者であり、地元に根差した若者であることなどを総合的に判断した」などと選定理由を説明した。

 県連関係者によると、蔵内氏は27日に県連最高顧問の麻生太郎副総理兼財務相に会い、立候補の意思を伝えて了解を取り付けた。また、その場で県内で今も影響力がある古賀誠・元自民党幹事長も了承済みと説明を受けたという。

 一方、二郎氏に対しては、邦夫氏が亡くなった直後は県連も「弔い合戦」の容認に傾いた。だが、参院選中から二郎氏が立候補に向けた動きを活発化させたことなどに批判が出た。

 二郎氏は選考委後、朝日新聞の取材に「党本部が私を公認していただけると信じている」と語った。31日に記者会見して対応を説明する。鳩山後援会幹部の一人は「地元の意向を踏まえていない決定。立候補するなら支える」と話した。

 民進党はインドの在チェンナイ日本国総領事館元職員の新井富美子氏(49)の公認を内定している。