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 五輪の開幕を5日に控えたブラジルの各地で7月31日、弾劾(だんがい)手続きで職務停止中のルセフ大統領の退陣を求めるデモがあった。大会が開催されるリオデジャネイロでは、観光地のコパカバーナ海岸に人々が集結。汚職スキャンダルや経済低迷への国民の不満が高まるなか、「五輪反対」を訴える人たちもいた。

 「ジルマ(ルセフ)をたたき出せ!」。外国人の姿が目立つコパカバーナでは、大音量の演説が英語で行われた。ルセフ氏は政府会計の粉飾に関わったとして弾劾手続きの対象となり、今年5月、最大180日間の職務停止処分となった。上院で行われる弾劾裁判の結果は五輪閉幕後の8月下旬~9月初旬に出る見通しで、市民の間には裁判でルセフ氏を罷免(ひめん)するよう求める声が根強い。

 「私たちに五輪はいらない」と書かれた紙を掲げる人たちもいた。公立病院や学校は不足したままで、治安も一向に改善していない。デモに参加したロジレニ・ロペスさん(50)は「五輪開催の余裕はない。教育や病院の充実など、ほかにすることがあるはずだ」と訴えた。(リオデジャネイロ=田村剛)