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 現在のラジオ体操の考案者が、茨城県日立市出身で80年前のベルリン五輪出場者の遠山喜一郎さん(1909~99)であることは案外知られていない。日立市は、夏休み中の児童らの健康維持に役立てたいと、知る人ぞ知る存在の遠山さんを紹介し、ラジオ体操の効用をPRするポスターやチラシを作った。

 多賀郡坂上村(現日立市水木町)で生まれた遠山さんは26歳の時、1936年のベルリン五輪の体操競技に出場。後に日本体操協会副会長を務めた。

 戦後、ラジオ体操の作成依頼を受け、「一度動き出したら、音楽に乗って最後までやりきれるもの」として、現在の形を考案。51年にラジオ体操の放送が始まると、米軍からも「基地で取り入れたい」と申し入れがあったとの逸話が残る。

 遠山さんは「富士山は裾野が広いから美しい。ラジオ体操も同じだ。国民全体がやって、はじめて素晴らしいものになるんだ」との言葉も残した。

 その裾野を広げようと、日立市は遠山さんの功績やラジオ体操の効用を載せたポスター400枚とチラシ2万枚を作り、市内の小中学校などに配布している。小川春樹市長は「こんな身近に郷土の偉人がいたとは。功績を紹介する中で市民の健康維持も図りたい」と話している。(服部肇)