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 7月に日本でも配信が始まった大人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」。まちを歩き、見つけたポケモンを捕まえて遊ぶゲームの中に、東日本大震災の津波で失われた風景が残っている。

 石巻市中瀬の旧北上川河口。内海橋を渡り、中州にさしかかる。目の前には雑草が生い茂る更地。スマホの画面をのぞくと、「只今(ただいま)上映中」の看板や赤いちょうちんが並んだ芝居小屋風の建物の写真と一緒に、こんな説明が現れる。

 “岡田劇場  東日本大震災で流失。内海橋の真ん中にあった歴史ある映画館。”

 ゲームでは、ポケモンを捕まえる道具などが手に入る「ポケストップ」として、実在の建物などが登録されている。だが、大きな津波被害を受けた石巻市内では、今は存在しない建物などがポケストップとして震災前の姿で現れる。岡田劇場もその一つだ。

 岡田劇場は、江戸時代末期に建てられた芝居小屋「千葉座」が前身で、160年以上の歴史を誇った。映画だけでなく、歌舞伎や歌謡曲のコンサートも開かれ、多くの人に親しまれていたという。

 中学生のころによく通ったという石巻市東中里2丁目の警備員、遠藤勲さん(77)はスマホ画面の写真を見ると、「市川右太衛門とか高倉健の映画を友達とよく見た。歌舞伎は、ちゃんと花道みたいなのもあってすごかった」と懐かしんだ。「全部流されてさびしかったから、ゲームの中に残っているなんてびっくり」

 同じ中州では、被災して解体された市指定文化財の旧石巻ハリストス正教会教会堂や、流失した秋葉神社などもポケストップになっている。

 これらの場所は、ポケモンGOの土台となったゲーム「イングレス」で登録され、引き継がれた。被災地を訪れたことのないゲーム愛好家に震災被害や復興の現状を知ってもらおうと2014年、石巻市内を歩いてイングレスで遊ぶイベントが開かれた。そのときに、津波で流された場所などを含めた120カ所が登録された。

 イベントを開催した一般社団法…

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