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 ネコに魅せられた群馬県桐生市のIT企業経営者が、「最高級のネコ用ハウス」をつくり、近く本格的な販売に踏み切る。織都桐生の美感と技を詰め込んだ布製9種と木工技術の粋を凝らした木製3種。愛猫のため開発したが、そのできばえに自信を深め、「猫好きの方々に使って欲しい」と新会社も立ち上げた。

 開発したのは、同市本町3丁目で企業向けやスマートフォン向けのアプリを開発する「アイ・エス・プライム」の社長、石原則和さん(47)。元々はイヌ派だ。

 だが2年前の夏、自宅の庭に捨てられた真っ白な子ネコに、「ここで死なれては困る」と時折餌を与えた。居着かれると困るので餌やりをやめると、飼いイヌの餌を盗み食いし、ほえ付かれた。「仕方ないので飼いネコにした」。イヌ派の妻留美子さん(49)も渋々承諾し、「ミト」と名付けた。

 なのに、年が暮れるころには、すっかりネコ派に。爪研ぎやネコじゃらし、上り下りするタワーなどと、グッズを買いあさった。「ネコは素っ気なく自分勝手。それが時折『なついている』感を見せる。そこにやられました」

 集めたグッズには不満が残った。なかでもハウスはデザインが趣味にあわず、部屋にそぐわない。気に入ったグッズは人気で、注文から5年待ち。「それなら自分でつくるしかない」

 石原さんは昨春、ネコ用ハウスを開発するブランド「MITOREL(ミトレル)」をつくった。

 布製ハウスは、コムデギャルソンのチーフパタンナーだった同市の木島広さん(40)に頼んだ。冬場は球体にして中で、夏場はつぶしてほぼ平面にし、その上で寝られる。二つつないで両側に入り口があるタイプは、内部でネコ同士がじゃれ合える。洗濯もできる。

 木製ハウスは、横浜で注文家具を手がける会社に頼んだ。一押しは、表面は磨き上げ、形は雪でつくる「かまくら」をイメージした製品。堅いケヤキを素材に使い、傷をつきにくくした製品などもある。

 価格は、布製が1万7千円台から、木製の高級品は「10万円を超えそう」と高額だが、「超高級品には必ず市場がある」と石原さんはみる。7月に東京・浅草で開かれたネコ用品の展示会「ねこ専」に出品したところ評判は上々、問い合わせも増えた。

 約2500億円の日本のペット用品市場の0・1%を狙い、海外販売向けに英語のウェブサイトも準備中。世界のネコ好きの心をつかむ意欲は満々だ。(大道裕宣)