「山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する」ための祝日「山の日」が11日、施行された。北アルプス槍(やり)・穂高連峰がそびえる岳都・松本市では「第1回『山の日』記念全国大会」があり、上高地で記念式典が、まつもと市民芸術館で祝祭式典が開かれた。山好きの皇太子さまや山に関係の深い各国大使、地元の山岳関係者らが、世界的に珍しい「山の日」を祝った。

 上高地の記念式典はバスターミナルの特設会場で開かれた。好天の下、北ア最高峰の奥穂高岳(3190メートル)を盟主とする穂高連峰をバックに、約400人が山への思いを募らせた。

 オープニングでは北アルプスなどの四季の映像をスクリーンで上映。作家のC・W・ニコルさんや川上村出身の宇宙飛行士の油井亀美也さん、世界的な指揮者の小澤征爾さんが、それぞれの「山への想(おも)い」をビデオメッセージで寄せた。

 皇太子さまは「山の日が明るく豊かな山の未来を創造する第一歩となることを願っています」と述べた。

 地元の小中学生6人が「『山と共に』未来への誓い」を宣言。松本市立安曇中3年の上條慎吾さん(14)は「上高地のような美しい自然環境を守っていきたい」と誓った。

舞台から喜び分かち合う

 松本市のまつもと市民芸術館で開かれた祝祭式典では、山や県にゆかりがある著名人や招待客約800人が「山の日」を迎えた喜びを分かち合った。

 制定を祝う演目では、地元出身の若者が多く登場した。国内外で活躍するバレエダンサー・二山治雄さん(19)は、所属する「白鳥バレエ学園」(長野市)のメンバーとともに信州の山々の四季を華やかな踊りで表現した。また、この日を記念して作られた歌「山はふるさと」を、波田少年少女合唱団が熱唱した。

 来年の全国大会は栃木県那須町で開かれる。式典の最後、松本市の菅谷昭市長が大会シンボルの帽子「山の日帽」を栃木県職員に手渡すと、会場から大きな拍手が沸いた。(近藤幸夫、横川結香)